Category Archives: アニメ

アニメ「STEINS;GATE」について

アニメ「STEINS;GATE」について

タイムマシンを主題とした一見コメディ調のテレビアニメですが、

実は登場人物一人ひとりが、暗い過去を持ち、後半へいくほどシリアスな展開となる作品です。

ゲームを原作とし、シリーズ作品に「CHAOS;HEAD」や「ROBOTICS;NOTES」等がありますが、

設定や登場人物の一部が共通である他は、ストーリー上の関連性はありません。

(同様にアニメ化されているのですが、残念ながらお勧めできません)

 

笑える、という点だけをとっても、かなり良い作品なのですが、ストーリーが非常によく出来ており、

通常タイムマシンを取り扱うと発生してしまう矛盾点を、うまくストーリーに織り込み、

第一話目の些細なシーンまで、最終回に影響している、という緻密さが、随所に感じられます。

このため、最終回後に再度全体を見直す、といった楽しさも提供してくれます。

 

また、改変してしまった過去の修復にて、個々の暗い過去が明らかとなり、

それらを理解し、背負ったうえで、かけがえのない過去を取り戻す、

といった展開にも、共感が得られます。

 

存在しなかった未来を一旦作り、その未来からの助力を得る、等といった展開には、

感動させられました。

現在劇場版も上映中ですので、この機会にご覧になってはいかがでしょうか。
 

アニメ「進撃の巨人」について

アニメ「進撃の巨人」について

2クール25話予定で、現在7話まで放送のテレビアニメ「進撃の巨人」ですが、

非常に評判が高く、ネットで取り上げられているのもよく見かけます。

 

原作漫画については一切読んでおらず、アニメ終了まで控えたいと思っているのですが、

どうしても情報が流れ込んできてしまう場合もあります。

現時点の面白さをどこまでキープできるのかにも注目していますが、

「ループもの」や「夢落ち」だけは使わないで欲しいと願っています。

 

アニメというのは、現実には実現不可能なことが表現できる、というのが利点なわけですが、

なんでもできるからといって、あまりに現実味のない話にしてしまうと、

視聴者からの共感が得られなくなってしまいます。

例えば、魔法と超能力が両方存在したり、吸血鬼がロボットに乗って戦ったり・・・

すみません、どちらも既に存在していますね。

なにはともあれ、やり過ぎは良くないということです。

 

「夢落ち」は既に大衆から嫌われるものとして、地位を確立していますので、

特に今回言うこともありませんが、最近増えている「ループもの」についても、同様のことが言えます。

「ループもの」自体が悪いわけではなく、タイムトラベルを題材にしているのであれば、

ループは当然のように受け入れられます。

絶対にやってはいけないのが、それまで存在しなかったループの概念を、突然発生させて、

問題の解決に充ててしまうことです。(「夢落ち」にはこのパターンしかない)

これもまた、なんでもありになってしまい、それまでの話の内容を、全て意味のないものに変えてしまいます。

これまでの展開にどきどきしながら、どのように切り抜けるのか、必死に考えていた視聴者に、

それまで絶対に考えられない方法で解決を与えたところで、納得いくはずがありません。

推理物で、犯人がそれまで出演していなかった人物であるぐらい、納得できない内容のはずです。

 

「進撃の巨人」については、なんとなく危ないうわさも聞くのですが、

広げ過ぎた話に、ウルトラCではなく、納得のいく解決を与えてくれるように願っています。

アニメ「ぼくらの」について

アニメ「ぼくらの」について

もう随分前(2007年)になりますが、「ぼくらの」という漫画を原作とするテレビアニメが放映されました。

当時はアニメを見る習慣がなく、作品について知ったのはかなり後で、視聴の機会も

本当に偶然だったのですが、とても感動したことを今でも覚えています。

 

内容を簡単に説明すると、15人の子供達が順番に死んでいく、というものですが、

死の宣告を受けた子供たちが、残された時間に、何を考え、どのように過ごすのか、

死と向き合う子供たちの葛藤が描かれています。

 

自身の死が迫る状況において、自分であれば世の中のことなど考える余裕がないと思えるのに、

ましてや子供たちには荷が重い、と最初は感じたのですが、よくよく考えると実は逆で、

子供たちだからこそ純粋に、世の中のことを優先できたのかもしれない、と考えさせられました。

 

テレビ版が原作より先に終了した関係で、内容に相違がありますが、

個人的にはテレビ版の方が良いと感じました。

 

石川智晶の名曲「アンインストール」が、作品の雰囲気をさらに良いものにしています。