先日ネットで話題になった事件ですが、本日もまだ議論が続いているもので、
ある著名人(個人的には聞いたこともない人です)が、障碍者であることが原因で、
予約したお店に入店出来なかった為、ツイッター上にお店の名前をさらした、というものがあります。
ちなみにこの著名人のフォロワーは60万人以上です。
お店側は少人数で経営している、エレベータの利用出来ない2Fの小さな店舗で、混雑もしていたようですが、
車椅子の方の入店には人手が必要な為、事前に連絡をしてもらえないと対応ができない、といって入店を拒否し、
しばらくもめたそうですが、これがお店のスタイルである、とのことで入店出来なかったそうです。
著名人側は、今まで障碍者であることを事前に連絡したことなどなく、介助者が同行している場合もあるが、
今回は運も悪かった為、お店の人に頼るしかなかったのだが、協力が得られなかった。
としていますが、同伴の女性が泣き出したことや、店主の小馬鹿にしたような態度が引き金となり
ツイッター上に実名を挙げてしまったそうです。
正直ここまでは、大した問題ではありませんが、一つだけ気になる点としては、実名さえ挙げなければ、
みなが著名人の味方をしたであろうに、なぜ実名をさらして、大勢の人間に叩かれる結果となったのか、
ということです。
多くの反感を買ったせいで、この著名人の行う講演会において、「車椅子の方は事前連絡が必要」
となっていることまで、指摘されてしまっています。
問題となるのはここからで、議論になるからには当然に、擁護派と反対派がいますが、
これらの意見を見ていると、どうしても擁護派の意見が弱く感じてしまいます。
それというのも、一番の問題は「実名を晒したのはやり過ぎである」との批判であるのに、
擁護派はその点にまったく触れず、店の対応が悪いことや、障碍者の差別であることを、
執拗に指摘しています。
その点に触れないのは、それが落ち度であると認めているのも同然ですので、
これでは、中立の人間でさえも、反対派に流れていってしまいます。
店の対応が良くなかったであろうことは、簡単に想像がつくことです。
双方の立場をよく理解したうえで、意見を書く必要があるのではないでしょうか。
特に障碍者だから助けるのは当然であるとか、障碍者が健常者に気を使う必要はないとか、
そのような意見は、仮に事実がそうであったとしても言うべきではないでしょう。
平等を訴えることはあっても、上の立場を要求することは、やりすぎに思います。
障碍者、健常者共に助け合い、気を使いあうべきではないでしょうか。
最後になりますが、外国の話はあまり参考にならない、ということと、
著名人達の発言は、一般人の立場が理解できていないのではないか、と思わせるものが多いように感じました。
結局のところ、問題は過程であって、結果は議論すべきではないと思います